市場リスクはリターンの源泉。投資のリターンは市場リスクに対する見返りだ。

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こんにちは、slashです。
今回は投資のリスクとリターンについてです。

ポイント

・投資はリスクを取る見返りとしてリターンを期待するもの
・打ち消せるリスクはリターンの源泉ではない

資産運用・投資は自己責任で行って頂くようお願い致します。

リスクの報酬

人は確実な利益を取りたがるもの

利益が得られるような状況なら
人はより確実な方を選びたがる傾向があります。
例えば次のA,Bのうちどちらか1つを選べるとしたら
どうでしょうか。

質問1
A:確実に10000円もらう
B:50%の確率で11000円、50%の確率で9000円もらえる

期待値はどちらも同じ10000円ですが
Aの方が結果が確実であるため、
Aを選びたい人が多いのではないでしょうか。

一方でBは結果に不確実性が混じっています。
つまりリターンのブレという意味での
リスクが存在します。

リスクのある方を選んでもらうには?

ではリスクのあるBを
より多くの人に選んでもらうには
どうすればよいでしょうか?
それはリスクを背負う事に対する
見返りを用意する事です。
では、次のA、B’でどちらか1つを選べるとしたら
どうでしょうか。

質問2
A:確実に10000円もらう
B’:50%の確率で11300円、50%の確率で9300円もらえる

質問1のBと質問2のB’を比較すると
B’の方が300円だけもらえる金額が多くなっており、
少しだけ有利になっています。

質問2では、AよりもB’の方が
期待値が300円だけ高くなっているため、
B’を選んだ方が有利といえます。
これなら結果に不確実性のある
B’を選ぼうという人も増えるのでは
ないでしょうか。

B’の方がAよりも期待値が300円だけ高いので
この300円がリスクを受け入れる事に対する見返りと
考える事ができます

債券の利回り

債券には利回りが高いものや
低いものがあります。
なぜ利回りに差が出るかといえば
これもリスクに対する
見返りの差と考える事ができます。

利回りの高い債券は
発行元の信頼性が低いため、
リスクが大きいと考えられます。
リスクの大きい債券を買ってもらうには
利回りを高くする、
つまりリスクを負う事に対する
見返りを多くする必要があるという事です。

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株式投資のリスク

2つのリスク

株式投資をすると次の2種類のリスクを
取る事になります。

市場リスク

これは株式市場全体のリスクです。
全ての銘柄に共通するリスクなので
株式投資をしていると回避できないリスクです。
ファイナンス理論では
この市場リスクをリターンの源泉として考えます。
つまり市場リスクを受け入れる対価として
それなりのリターンを期待するという事です。

個別リスク

これは銘柄に固有のリスクです。
例えば、
好決算を発表して株価が急騰したり
不祥事が明るみに出て株価が暴落したり
といったその銘柄に固有の要因です。
個別リスクは十分な分散投資をすることで
打ち消す事ができます。

ファイナンス理論では
個別リスクはリターンの源泉とは考えません。
分散投資で打ち消せるリスクのため、
その見返りは必要ないだろう
という考えからです。

参考書籍

投資と金融がわかりたい人のためのファイナンス理論入門 プライシング・ポートフォリオ・リスク管理
2018年 著者:冨島 佑允 発行所:株式会社CCCメディアハウス

分散投資でリスクを打ち消す

市場リスクは打ち消せませんが、
個別リスクは分散投資で
打ち消す事が可能です。

十分に資金がある方であれば
様々な銘柄を買えばいいのですが、
私のような弱小個人は
それができる程の資金がないので、
投資信託に頼る事になるかと思います。
投資信託なら簡単で少額からでも
分散投資するのと同じ効果が得られます。

投資信託にも色々と種類がありますが、
私個人としてはTOPIXなどの株価指数に連動する
低コストなインデックスファンド
良いと思っています。
もちろんインデックスファンドが
必ずしも良い結果をもたらすかどうかは
全く保証はできませんが、
よくわからないアクティブファンドよりは
期待できるのではないかと考えています。

集中投資は2つのリスクを抱える

逆に、分散をせずに
特定の銘柄に集中的に投資すると
市場リスクと個別リスク
この2つを抱える事になります。

投資成績が特定の銘柄に左右されるので
ハイリスクハイリターンな投資になります。

集中投資が悪いと
言いたいわけではありませんが、
私個人としてはあまり
やりたくない方法ですね(汗

まとめ

株式投資には市場リスクと個別リスクがあり、
ファイナンス理論に基づくなら
市場リスクがリターンの源泉と考えます。

分散投資で個別リスクを打ち消し、
市場リスクを受け入れる対価として
リターンを期待する。
弱小個人がこれを実行するには
投資信託などを利用して
分散投資と同じ効果を得られる
方法を選ぶのが現実的で無理のない
やり方かと思います。

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