創作活動は非常にやり甲斐のある活動ですが、
どうにもやる気が出ない時ってありませんか?
今回は、
ある「数式」を使って
やる気を出す方法について考えてみます。
やる気の数式
この記事の肝となる数式はこちら
$$やる気=\frac{達成確率 \times 価値}{衝動性 \times 締め切りまでの時間} $$
「その問題、数理モデルが解決します」
2018年 著者:浜田宏 発行:ベレ出版
この数式は
もともとは心理学者のピアーズ・スティールが提唱した
モチベーションの数式を
わかりやすい言葉で示したものです。
数式の説明
各項目について簡単に説明します。
達成確率
課題の達成のしやすさです。
達成が簡単な課題であれば
達成確率は高くなり、
逆に難しい課題は
達成確率は低くなります。
価値
課題が完了した時に得られる報酬のようなものです。
例えば、作品が完成したら
報酬として10万円受け取れる
という状況であれば、
その10万円を価値だと思えば良いでしょう。
ただ、私のように
趣味で創作やっている人は
基本的に作品が完成しても
お金は入りません。
お金が入らなければ価値ゼロなのか
というと、そうではありません。
お金だけが価値ではありません。
例えば、
・課題が終わると達成感を得られる
・終わったらおやつを食べる
・終わったら思いっきりゲームして遊ぶ
など、
課題が完了したら何か
「自分へのご褒美」のようなものを
用意しておけばそれも価値となります。
衝動性
課題以外の事をやりたくなる衝動性です。
例えば、
・ついついネットサーフィンやSNSのチェックをしたくなる
・ダラダラとテレビやYoutubeを見てしまう
・読み終わったマンガを読み返してしまう
こういった
余計な事をやりたくなる衝動の
大きさを表しています。
締め切りまでの時間
その名の通り、
課題の締め切りまでの時間です。
やる気を高める方法
やる気の数式をもう一度見てみましょう。
$$やる気=\frac{達成確率 \times 価値}{衝動性 \times 締め切りまでの時間} $$
この数式でやる気を高めるには
分子の(達成確率×価値)を大きくする
または
分母の(衝動性×締め切りまでの時間)を小さくする
これを実現すればいいのです。
では次にそれらを実現する方法を
もう少し具体的に考えていきましょう。
達成確率を高める
難しすぎるものにチャレンジしない
チャレンジするものが
難しすぎると挫折する可能性が高まります。
不相応に難しいものに挑戦してしまうのは
創作活動失敗につながる
よくあるパターンですね。
細かい課題に分割する
『難しすぎるものにチャレンジしない』は
失敗する確率を下げるには良い作戦ですが
これだけでは難しいものに
チャレンジできません。
難しい課題は、
細かく簡単な課題に分割すると
良いでしょう。
例えばゲーム制作で
「RPGを作成する」という
チャレンジを想定します。
ゲームの規模にもよりますが
そこそこちゃんとしたゲームを
作ろうとすると、
かなり手間がかかる作業となります。
すると、どうしても
途中でモチベーションが続かなくなり、
制作を断念する可能性が出てきます。
そこで
「RPGを作成する」という大きな課題を
小さな課題に分割をします。
「ストーリーを考える」
「ゲームシステムを考える」
「キャラクターを作る」
「アイテムを作る」
「敵キャラを作る」
「イベントを作る」
などなど、
やる事は沢山ありますが
1つ1つは
「RPGを作成する」という大きな課題に
比べれば達成が容易です。
小さな課題を1つ1つ片付けていけば
RPGという作品は完成に近づいていきます。
価値を高める
「この課題が終わったらおやつを食べる」
「この課題が終わったらゲームして遊ぶ」
といった感じで、
自分へのご褒美は
基本的にはお好きなように
設定すれば良いと思います。
ただ、ここで注意したいのは
自分自身でコントロールできない
ご褒美は設定しない方がいい
という事です。
自分自身でコントロールできない
ご褒美って何?
例えば、
・この作品が完成したらみんなから称賛される!
・SNSでいいねがいっぱいもらえる!
・コンテストで受賞する!
といった
他人から評価される事が
必要なご褒美の事です。
「おやつを食べる」「ゲームして遊ぶ」
は自分の意思でやったりやらなかったり
コントロールができます。
しかし、「称賛される」「受賞する」は
自分の意思でやる事ではなく
他人からしてもらう事です。
これを価値として想定すると、
どんなに苦労して作品を作っても
他者から評価されない=価値がない
という事が往々にして起こります。
「称賛される」「受賞する」を目標に
創作活動するのが
悪いというわけではありませんが、
他人の評価に振り回されがちに
なってしまうのは如何なものかと
個人的には思います。
アドラー心理学では
「課題の分離」という概念があります。
これを創作活動に当てはめるなら、
作品を作る事は創作活動をする者の課題ですが
作品が評価されるという事は
作った者の課題ではなく
その作品に触れた「他者」の課題です。
衝動性を低くする
ついテレビを見てしまったり
ネットサーフィンしてしまったり・・・
これを防ぐには
テレビの電源コード抜いておくとか
ネットの接続を切っておくなど
余計な事ができないように
しておくのが良いでしょう。
まぁこんな事を
書いている私自身は
余計なネットサーフィンとか
結構やってしまうので
気をつけなければと思っています(汗
ちなみに、ここ最近の私は
テレビを見る時間をかなり減らしましたが、
これは時間の浪費を防ぐには
かなり有用だと感じています。
締め切りまでの時間を短くする
経験のある方も多いと思いますが
夏休み終盤になって
夏休みの宿題を必死でやりだす
というのはあるあるネタですよね(笑)
締め切りが近ければ
やる気になるものです。
しかし締め切りまでの時間が長かったり
そもそも締め切り自体がない場合は
だらけてしまう方も多いのでは
ないでしょうか?
個人的にオススメの方法は
「今日は○○やる!」
というように
今日中にやる課題を設定する事です。
「今日中にやる」という事は
締め切りまでの時間=今日中 となり、
結構短い期間になるので
やる気につながりやすいです。
先程のRPGの例でいうなら
「今日はストーリーの案をまとめる」
「今日はこのマップを作る」
「今日はイベントを作る」
といった感じで
小さく分割した課題を
毎日こなしていきます。
「今日は○○やる!」を習慣化できれば
創作活動のやる気を維持しやすくなります。
まとめ
$$やる気=\frac{達成確率 \times 価値}{衝動性 \times 締め切りまでの時間} $$
この計算式を元に
やる気を出す方法について考えました。
やる気の出し方には
個人差が大いにあると思うので
「これをやっとけば絶対大丈夫」
というものでもありませんが、
中々やる気が出ない、とお悩みであれば
上記の計算式を参考にしてみては
如何でしょうか?
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