こんにちは、slashです。
株価情報サイトなどの記事を見ていると、
様々な見出しの記事を目にすると思います。
「『○○』のテーマの注目度が急上昇!」
「上方修正の期待が高まる銘柄特集!」
「配当取りを狙う、高配当株!」
などなど、
つい気になって記事を読みにいく
ことがあったりしますが、
ここ最近で気になっているものがあります。
それは、
「NYダウ下落、米中貿易摩擦の懸念が高まる」
「NYダウ上昇、米中貿易摩擦の懸念が後退」
といった感じの、
株価の上がった(下がった)理由が
添えてあるタイプの見出しです。
今回は株価情報サイトでよく見かける
記事についてのお話です。
株価が変動したのは本当にその理由か?
私も投資歴2年になりますが、
ヤフーファイナンスや株探など
投資情報サイトをよく見ています。
株価指数が下がれば「○○の懸念が高まる」
といった感じの記事が投稿されますし、
株価指数が上がれば「○○の懸念が後退」
といった見出しをよく見かけます。
しかし、株価が変動した要因は
本当にその記事に書いてある通りなのでしょうか?
この点はちょっと気になると思いました。
人は理由を求めたがる
ダニエル・カーネマンの著書「ファスト&スロー」によりますと、
人は物事の起こった理由、因果関係を
求めたがる傾向があるそうです。
与えられた断片的な情報から
物事の起こったシナリオを頭の中で組み立て、
理由や因果関係が「わかったつもり」に
なってしまう事があるようです。
何か起こった時に
その理由がわからないまま、
というのはイヤですよね。
株価の変動要因も「わかったつもり」かも?
株式投資をされている方なら
NYダウや日経平均株価が
かなり大幅に上昇、下落した時は
「なぜそうなったのか?」が
知りたくなると思います。
そして、株価が大きく動いたら
投資情報サイトには
「大幅下落 ○○の懸念が高まる」
といったような感じの記事が投稿されます。
するとその記事を読んだ人は
「なるほど、そういう理由だったのか!」
と安易に納得してしまうかもしれません。
しかしながら、
記事に書いてあった株価変動の理由は
正しくない可能性もあるので、
「わかったつもり」に
なっているのかもしれません。
「なぜそうなったかわからない」
という状態を早く解消したいがため、
与えられた少ない情報から
もっともらしいシナリオを組み上げ、
理解したつもりになる・・・
そのシナリオが本当に
正しいかどうかは二の次に
なってしまう事もあります。
すると物事の本質を見誤る
要因になってしまいますね。
サウジの石油施設攻撃を受け
ちなみにここ数日では
9月14日にサウジの石油施設が
攻撃されるという事件があったため、
株価が変動した要因として
取り上げられそうですね。
「サウジの石油施設が攻撃される」
「株価が下落する」
この2つの情報が与えられると
石油施設が攻撃される
↓
地政学リスクが高まる
↓
投資家たちが不安になって売る
↓
株価の下落につながった
株価下落に至るまでの
もっともらしいシナリオが思い浮かび、
下落の理由が「わかった気分」になります。
しかし、
これは断片的な情報からこしらえた
それっぽいシナリオなので
正しいかどうかは怪しいところです。
ちなみに
サウジの石油施設攻撃について、
現時点(2019年9月18日現在)では
石油関連株がちょっと大きく動く事はありましたが、
株式市場全体としては
特に大きな影響は出ていないようです。
しかし、もしここ数日で
株価指数が大きく下落していたなら
「サウジの石油施設攻撃を受けて」
「地政学リスク高まる」
といった見出しが躍る事に
なっていたかもしれませんね。
まとめ
株価が上昇、下落した時に
それらしい情報を提示されると
「なるほど!それが原因で株価が動いたのか!」
と、つい納得してしまいますが
本当にその理由でいいのか
疑ってみる事も大切かもしれませんね。
これは株の話に限らず
他の話題でも同じ事が言えそうです。
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