こんにちは、slashです。
老後2000万円不足問題を受け資産運用を始める人が
増えていると聞きます。
今回はそのニュースを見て
「焦って過剰なリスクを取っていないか?」
とちょっと気になったため、
それについて書いていきます。
安定を求める状況、リスクを求める状況
利益を確保できる状況なら安定
先日の記事では
「人は安定な方を求めたがる」
というような事を書きましたが、
これは安定な方を選べば利益が得られる場合の話です。
株などで含み益が出ている状況だと
早く利益確定したくなるのは
やはり「確実に利益を確保したい」という
安全な道を選びたがる心理によるものでしょうね。
株式投資をしている方なら
経験があるかと思いますが、
含み益が出ていたものを
売らずにそのままにしておいたら
含み益が消えてしまった!
なんて事になると凄く悲しいですもんね(笑)
確実な損失が見込まれるならリスク選好に・・・
一方で、このような状況ならどうでしょう?
次のA,Bのうちどちらか1つを
選ばなければならないとしたら
どちらを選びますか?
質問1
A:100%の確率で1万円を失う
B:50%の確率でお金を失わないが、50%の確率で2万円失う
期待値はA,Bどちらもマイナス1万円ですが、
確実な方を選ぶと損失が見込まれるような状況では
リスクのあるBを選ぶ人が多いのだそうです。
人は損失が見込まれる状況だと
余計に損失が酷くなるリスクを取ってでも
損失を回避しようとする傾向があるようですね。
株式投資をされている方なら
買った株が値下がりして
含み損を抱えている状況で考えると
わかりやすいかもしれません。
含み損が出ているけど確定したくない!
だから値上がりするのを待とう。
そう思いたくなるのは心情としてはわかります。
老後2000万円不足問題に当てはめる
老後の資金が不足するという問題を受け
「このままではマズイ!どうにかしなければ!」
と思って多くの人が資産運用を始める状況。
これは今さっき説明した
「損失が見込まれる状況」に
近いのではないかと思います。
ではここで、次の質問です。
次のA,Bのうちどちらか1つを
選ばなければならないとしたら
どちらを選びますか?
質問2
A:
老後の資金が不足する事はわかっているが、
このまま何も対策はせずに不足する資金を補わない。
確実に惨めな老後を迎える。
B:
資産運用をする事で足りないお金を補う。
上手くいけば良い老後を過ごせるが、
失敗すればAよりもさらに惨めな老後を迎える可能性がある。
つまり、
「確実に悪い結果となる事を受け入れる」
もしくは
「事態がさらに悪化する
リスクを取ってでも状況を打開しにいく」
この2択となります。
なんだか質問1と似ていると思いませんか?
これは人がリスク選好になる
シチュエーションではないでしょうか。
将来に不安があるために
それに備えて資産運用を始めるのは
悪いことではないと思います。
(私も似たような理由で株式投資を始めていますし)
しかし、
焦りや不安を感じて資産運用を始めた方、
あるいはこれから始めようとしている方は
悪い結果になるのを回避したいがために
過剰にリスクを取っていないかは
気をつける必要があるのかもしれません。
危険を減らすために
将来の資金を確保するために
資産運用を始めた結果、
余計に資金を減らしてしまっては
元も子もありませんよね。
余剰資金内で運用する、
十分な分散投資をするなど
基本的な事を守っていれば
大損する可能性はかなり減らせるハズです。
ただ、それで100%確実に
大損を防げるというものでもありません。
資産運用をするべきかどうか
考えた上で「やらない」
というのも立派な選択肢です。
やった方が良いかどうかは
後になってみないとわかりません。
結局のところ
何が最善策なのかは事前にはわからないので
自分で「良い」と思える方向に
いってみるしかないのかもしれませんね。
まとめ
2000万円という具体的な金額が出たことで
このままではマズイと感じた方も
少なくないと思います。
ここで、「資産運用でどうにかしよう!」
という考えが出る事自体は良いとして、
それはリスクを伴う行動です。
こんな時こそ慎重に
そのリスクは本当に受け入れても大丈夫か
考えてみた方が良いのかもしれません。
コメント